「うちの子、5歳の男の子なんですけど、正直、撮影ちゃんとできますか?」
七五三の相談会でいちばんよく賜るご質問です。特にご兄弟に女の子がいらっしゃるお母様からは、ほぼ100%この一言。
3歳の女の子と5歳の男の子は、正直まったく別の生き物です。撮影の進め方も、当日のご準備も、勝ちパターンも違います。それは私どももよくわかっていて、5歳男子には5歳男子の撮影の組み方があります。
今日は「5歳の男の子の七五三、実際どうなの?」を、これまで撮影を賜ってきた男児のご様子とあわせてお伝えします。3歳女の子の記事はこちらにまとめました。

これ、本当なんです。
普段は走り回っていた男の子が、羽織袴に着替えて帯を締めた瞬間、姿勢がスッと正されて、顔がキリッとする。
先月、5歳のご長男の七五三でいらしたN様。ご来店直後、控室で走り回っていた息子さんが、着付けを終えて姿見の前に立った瞬間。
「お母さん、見て」
お母様の方を振り返って、そう言われたときのお顔が、ふしぎなくらい凛々しい。お母様が「え、こんな顔できるの?」とスタッフに小声で仰いました。私どもは何度も見てきた光景です。
袴には、その子の中の「かっこいい」を引き出す何かがあります。5歳の男の子が、その日初めて「大人の男」の入口に立つ瞬間。撮影者としては、これが撮れるから七五三は面白い、と本気で思います。
じゃあ全部うまくいくかというと、そんな単純な話じゃありません。
5歳の男の子は、動きたい。走りたい。何かを叩きたい。これが本能。
「動きのあるカット」を先にやると、5歳男児の本能が満たされます。走らせる、扇で構えさせる、大声で「かっこいい!」と褒めさせる。10分ぐらいそれをやると、本人の中で「もう動いた、次はポーズだな」というスイッチが入りやすい。
逆に「まず静かに立ってて」から入ると、5歳男児の本能はどんどん暴れます。順番、大事です。
これは本当に、ちょっと恥ずかしい話です。
5歳男児の撮影中、スタッフが「かっこいい!」「もう1回!」「ジャンプ!」と大きな声で盛り上げます。他のスタジオでこれをやったら怒られそうな声量です。
でも、5歳男児のテンションを上げるには、この盛り上げが要ります。1日4組限定の完全貸切スタジオにしている理由の一つが、これ。他のご家族様がいらっしゃったら、遠慮して声が出せません。
盛り上げた分、いい笑顔が引き出せます。撮影後にご覧いただくスライドショーで、いちばん反応がいいのが、この「動」のカット群だったりします。

三世代で来られる5歳男児の撮影で、私どもがいちばん大切にしているシーンがあります。
ご祖父様と、5歳男児が並ぶカット。
七五三で三世代撮影される時、女の子だとお母様・おばあ様・お孫さんの「女三代」の写真が撮れます。男の子の場合は、お父様・ご祖父様・お孫さんの「男三代」です。
これがなかなか、絵になるんです。特に5歳の男の子が羽織袴を着ているとき、ご祖父様が孫を見る目に、ふっと何かが宿ります。
「かっこよくなったな」
シアタールームでスライドショーが流れているとき、ご祖父様がぽつりと呟かれるのを、私どもは何度も目撃してきました。ご祖父様は、あまり感情を表に出さない世代の方が多いですが、こういう瞬間にはっきり伝わります。
5歳の男の子は、体格差が大きいです。小柄な子と大柄な子で、体重が5キロ以上違うことも。
撮影で「ご祖父様が孫を抱き上げるカット」を提案することがありますが、これが5歳だとギリギリ。7歳になると、ご祖父様が抱き上げるのは体力的に厳しくなってきます。
5歳のうちに撮っておきたい「抱き上げカット」があるのは、こういう理由から。ご祖父様が「まだ抱けるうちに撮っておきたかった」と後日仰ったことが、記憶に残っています。
5歳の男の子は、お父様の真似をする時期です。
お父様と横並びで立ってもらうと、お父様の姿勢や手の位置を、勝手に真似する子が多い。お父様が羽織袴で来られていると、5歳男児のポーズも自然と決まります。
袴選びで、5歳のお母様がいちばん迷われるのが色です。
5歳男児の袴で圧倒的に多いのは、黒地・紺地・グレー地の羽織に、袴もダーク系。凛々しい系の定番です。ご祖父様との三世代カットを重視されるご家族様には、この定番が安心。
ただ、ここ2〜3年で、山吹色・深緑・エンジの羽織を選ばれるお子様も増えてきました。SNSで見かける「モダンな袴」の影響もありそうです。5歳男児の可愛らしさと、少し個性のある色柄は、意外と相性がいい。
「うちの子、活発だから普通の黒じゃもったいない」
そう仰ったお母様のご長男に、山吹色の羽織をお当てしたら、パッと顔が明るくなった。この選び方も、大いにアリです。
袴姿を格上げしてくれるのが、和小物です。
剣は5歳男児のテンションを上げる最強アイテム。羽織袴に剣を差してあげると、「侍」の気分になる子が多い。ただし、暴れます(笑)。撮影スタッフが常に位置を見ながら、安全にセットします。
扇は落ち着いた表情を引き出せる小物。「これで構えて」とお伝えすると、写真映えする姿勢を自分で作る子もいます。
鷹の羽(羽織の柄)や兜のモチーフ(袴や帯)が入っていると、写真として絵になる度合いが上がります。相談会で実物をご覧いただきながら、お子様に似合う組み合わせを一緒に決めていきます。
「お父さんが5歳の時に着た羽織袴があるんです」
このご相談、月に1〜2件は賜ります。ご親族から受け継がれた袴を、そのまま息子さんに着せる。ロマンチックな選択で、写真に深みが出ます。
5歳男児の撮影を終えられたお母様から、いちばんよく賜るお言葉があります。
「うちの子、こんな顔できるって知らなかったです」
普段のご自宅では、なかなか見られない凛々しい表情。それが写真の中に残っているのを、シアタールームで見て、驚かれる。
きょうだいで来られた撮影だと、シアタールームでの反応が違います。
5歳の兄の袴姿がスライドで流れると、3歳の妹が「お兄ちゃん、かっこいい!」と本気で言う。逆パターン——7歳の姉の四つ身姿を、5歳の弟が「お姉ちゃんきれい!」と褒める——も、よくあります。
こういう瞬間って、なかなか普段のご家庭では出ないと思うんです。撮影の後、ご家族様の空気がやわらかくなる。私どもがいちばん嬉しい瞬間の一つです。
5歳男児のお父様に多いのが、「データを見ながら長考されるパターン」です。
撮影が終わって、シアタールームでスライドショーが流れて、その後データをその場でお渡しします。この時、お父様がスマホをずっと見つめて、何も言わない。10分以上そうされていることも。
「息子、こんなに大きくなってたんだな」
ぽつりと呟かれるのを、何度か聞いてきました。日常では気づかない、お子様の成長。写真という形になって初めて、実感される。これも七五三の意味の一つだと思います。
先月ご一緒したS様。
5歳のご長男の七五三で、朝のご来店時、息子さんはご自宅から車の中でずっと眠ってしまって、控室に入った瞬間からご機嫌が最悪。「もう帰る」を連発されて、お母様がお困りの表情。
私どもは、着替えを一旦後回しにして、控室でおやつタイムに切り替えました。20分。息子さんはおやつをゆっくり食べながら、スタジオのおもちゃで少し遊んでいただき、機嫌が戻るのを待ちました。
お着替えは、機嫌が戻った後。袴を締めた瞬間、姿勢がスッと変わって、鏡の前で自分でポーズを取り始めました。撮影は動きのあるカットからスタート。剣を持たせて、走ってもらって、扇を構えてもらって——「もう1回!」を連発しているうちに、いい笑顔がたくさん出ました。
撮影の最後、ご祖父様と並んだカットのとき、息子さんが「じいじ、僕、袴だよ」と自慢げに仰ったのが、その日いちばん胸が熱くなった瞬間でした。
シアタールームで、ご祖父様が「◯◯(息子さんのお名前)、かっこよかったな」と、静かに仰った。データはその日のうちに全カットお渡ししました。後日「あの日から、息子が急にお兄ちゃん顔になりました」とお母様からLINEをいただきました。5歳の男の子の七五三は、こういうスイッチが入る一日でもあるんだと、改めて教わりました。
A. 5〜8月の早撮りシーズンをご希望のお客様は、3〜4月までにご相談いただくと衣装と日程の選択肢が広く残っています。10〜11月のシーズン撮影をご希望のお客様は、夏前までに相談会をお済ませいただくとスムーズです。5歳男児は動き回るぶん体力を使うので、真夏を避けた早撮り(5〜6月)か秋(10〜11月)が定番です。詳しくは早撮りの記事もご覧ください。
A. 当スタジオの七五三プランは撮影料5,500円(税込・平日)+商品代。お子様のお着物レンタル・お着付け・ヘアメイクは撮影料に含まれます。全カットデータは46,500円(税込)でご用意しております。詳しい費用のご相談は費用相場の記事にまとめました。お父様も羽織袴でご参加になる場合は、パパ着物レンタル(4,400円+着付3,300円、7/31までのご予約で半額)もご検討ください。
A. 大丈夫です。5歳男児がじっとしていられないのは当たり前で、当スタジオは1日4組限定の完全貸切なので、走り回っていただいても他のご家族様を気になさる必要はありません。動きのあるカットを先に撮る組み立てで、最終的にご家族様が喜ばれる撮影に仕上げます。
5歳の男の子の七五三は、ご家族様にとって「初めて男の子の袴姿を見る日」。ご不安なお気持ちより、当日を楽しみにしていただけるように、まずは公式LINEでお声をお聞かせください。
〒839-0841 福岡県久留米市御井旗崎5丁目3-32
☎ 0942-48-5532(9:00〜18:00/火曜定休)
https://kagayaki-studio.com/kurume/
ご予約・ご相談は公式LINEからが一番スムーズです。息子さんのご性格、撮影シーンのご希望、お父様・ご祖父様のご参加、お持ち込みの袴など、何でもお気軽にお声がけください。久留米市内はもちろん、小郡・うきは・鳥栖・朝倉・大刀洗・八女からご来店くださるご家族様も、お待ちしています。